タマリバ周辺生息日記@ 主に、ニコタマ

主に、サッカー(川崎フロンターレ、少年サッカー育成、審判)、子育て(長男7歳、次男2歳)、キャンプ、仕事(そろそろ変わる潮目かも)、について幅広く発信していきます。いわゆる37.5歳年代向けのブログを目指します。

[書評]最強の生産性革命(竹中平蔵&ムーギー・キム)

今日からブログを始めます。

読書メモや、サッカーのこと、プライベート(主に子育てと少年サッカー)、諸々とりとめも無く書いて、まずは書く力を洗練させたいと考えてます。

 

1発目は、読書メモから。

最強の生産性革命 時代遅れのルールにしばられない38の教訓

 

 

  

読もうとした目的・狙いはなんだったのか?

題名からして、グローバル・エリートとして既に超有名のムーギー・キム氏から、

「これこそがあなたの市場価値を高める生産性アップのTIPS集!」

が惜しみなく出されるといった趣きかと期待して、手にとってみました。

 

ずばり、この本をひとことで言うと…

ムーギー・キム氏と、彼の大学時代の恩師にあたる竹中平蔵氏の、まさに「炎上師弟コンビ」が対談形式で繰り広げる、

日本(の会社・政治・諸制度・習慣)のこんなところおかしいでしょっ、

とツッコミ、斬り込みまくる、かなりライトな対談本。

でも、ところどころ、政治や社会の闇にまでつっこんでいて、そういう闇も日本にはまだまだあるのね、と深く考えさせられる部分も2割ほどある、ちょっとハード感もバランスよくちりばめられているビジネス書

 

というところです。

要は、期待を裏切られて6割残念(苦笑)、4割良いサプライズ、という感じです。

 

目次・章立てについて

第1章 働き方の生産性革命を起こそう

第2章 最強のリーダーシップ ~安倍・小泉・小池の比較で見えた、信望を集める人の特長~

第3章 高齢化社会2.0を生きる ~生産性の高い高齢化社会のありかた~

第4章 日本の生産性を押し下げる七大レガシーへの処方箋

第5章 「民主主義」の生産性を高めるために ~「変わらない政治」の戦犯は誰か?~

第6章 時代遅れの規制を変えよう ~新規参入を阻む既得権益構造~

 

章末にまとめ、と、ミニ放談があり、ここだけで、およそ全てのポイントは要約されていて把握できる構成。

 

最も印象にのこったところ

生産性革命、とは結局関係のないポイントなのですが、第2章で、竹中平蔵氏が仕えた多くの政治家のリーダーシップ像考察が非常に興味深かったです。

小泉元首相は、有名な話ですが、話の本質だけを切り取って聞いたり、実行する把握力・実行力・突破力。また、意外だったのが、茶目っ気と配慮。

小池都知事に欠けているのは、パッション。

そして、安倍首相の強みは、包容力。とくに、自分と意見が異なっても自分の味方になってくれそうな人までも包容する力量。

 

小泉さん・安倍さんに共通するのが、ブレない、というところ。

リーダーは中途半端な選択をしてはダメ、という竹中氏の主張はごくごく当たり前のことに聞こえるのですが、これを実践するというは難しく、シンプルながらも心に刺さりました。メンバーを引っ張る、組織を束ねる者としては、これからも心にきちんととどめておきたい、そんな第2章のお二人の対談内容でした。

 

 

各章ごとに印象深かった点

 ざっくりですが、以下、各章で印象にのこった点をさらさらと綴ってみます。

第1章

 ・「大企業で正社員」という働き方、信仰が時代遅れになっていく

 ・資生堂名誉会長福原氏の言葉「ハイフニストを目指せ」

  最低2つの肩書や専門性を持ちそれをハイフンでつなぐような働き方。

 ・好きな仕事をいくつもやる。パラレルキャリア。

 

第3章

 ・高齢者の貧富差拡大が今後起こっていく。縮小するためには「リカレント(反復)教育」

 ・生産性を高め、健康寿命を延ばすには、野菜と1日1時間の散歩

 ・メディアで喧伝される健康商品には騙されるな

 

第4章

 ・メディアに翻弄されないためには、自身のリテラシーを上げる努力も必要。

  特に、経済と金融。→現代版「学問のすすめ

 

第5章

 ・「政策通」大臣とメディアで評される政治家は、実は、官僚の言うことをよく聞く、官僚にとって都合のいいだけの大臣

 

第6章

 ・規制緩和に真っ先に着手すべきは、農業

 ・対面にこだわるのも、日本の規制緩和が進まない要因の1つ。ここを切り崩すには、政府のつよいリーダーシップが必要。インドの、インフォシスCEOの例が好例。

 

読んで日々心がけたい・取り組みたい、と思ったこと

振り返ってみると、内容としてはよく耳にする内容が比較的多く、時に、竹中氏ならではの、竹中氏しか知りえないようなトピックがちりばめられている、といった感じで貴重な気づきがたくさん得られた、というわけではなかったです。

でも、こういうあたりまえのことが日々できるようになると、個人としても、組織としても、そして国としても発展し、力がついていくのだろうなぁ、と思えますし、まずは個人からコツコツとがんばりましょう、という気にもなってきます。

この本に書かれていることが、日々の生活から自身の頭で不思議に思って、指摘・批判できるような目線とレベルになるよう、常に問題意識を持っていこうと改めて思った、そんな読書体験でした。